集合食〜和のB(美)食〜みんな集まれ〜

 定食というのは飯+おかず(+汁)の組み合わせが基本であるが、両者を併せたのが集合食と考えることができる。
 丼はその典型(集合食のドン)といえるのではないだろうか。本来、別々にあったはずのメシと具(おかず)という二者をあわせたものであり、どうせ食べるのだから何も別々に口に入れることもない、「混ぜちゃって(チャンプルー)」という単純な発想から生まれたのであろう。ただ単純ほど怖ろしいことはない。今では和の食を代表するまでに成長して、美食を自称するグルマンさんたちも丼を擱いて、和食を論じることはできない。
 
 丼の種類はと思い、数えだしたが、それが迂闊であった。おそらく際限のない作業となることに気づいた。とりあえず、思いついたまま、挙げる。

[魚系]
 鰻丼(うなどん)、穴子丼、深川丼、鉄火(マグロ)丼、海鮮丼⇒各種サカナの単独展開も可(イカ丼、エビ丼・・・、有名・人気丼としてイクラ丼、ウニ丼、カニ丼など)

[肉系]
 牛丼、豚丼、カツ丼、チャーシュー丼(飯)、パーコー飯(丼)、焼き鳥丼、焼肉丼、親子丼、他人丼、スタ丼

[その他]※魚、肉系以外とそれらを一部含んでいる丼
 天丼、かき揚げ丼(サカナ系もあり)、マーボー丼、玉子丼、目玉焼き丼、?卵?丼(卵かけごはん)、天津飯(丼)、中華丼、納豆丼(単に納豆かけ御飯か?これについては継続研究中)、とろろ丼(とろろ麦飯)

 定義として、ごはんとおかずが一体化している場合はほぼ「丼」と認定してよいのだから無限に近い、まさに、丼は宇宙である。

[定食と丼との違い]

 定食から集合食の丼

 その前提に弁当がある。これは集合させようという手前の姿にあり、いわば共同(寄合)食である。また、定食のモバイル版でもある。駅弁、これについては、ここではふれない。

 お茶漬けはより前史的で、縁類に味噌汁ぶっかけ、冷や汁などがある。これらはどちらかといえば貧乏人の知恵、工夫であるが、その後、ひつまぶしや鯛茶・天茶などやや高級な「漬け」も登場する。余談であるが、ロシヤ旅行の帰りにお世話になっている方に黒キャビヤをお土産のひとつとしたが、あとで、お茶漬けにしたから、と聞いて、なんだか新たな世界を啓いていただいた気分になったことがある。

 ひょっとしたら粥、雑炊の類も集合食に属すのだろうか。(要検討)

 もうひとつ、お寿司というのも集合食と考えることができる。もとはメシとサカナが別々(サシミ定食)であったものが、合わさっている。散らしズシはもっと分かりやすい集合食である。

 洋に目を移すと、有名なイングランドのサンドウィッチ、デンマークあたりのスモーブロ(オープンサンド)、イタリアのピッツァにリゾット、マック(ハンバーガー)も。中央アジアなどイスラム圏のピラフも微妙に集合食なのかもしれない。和だがマツタケの炊き込みご飯もある。混ぜ御飯はほとんどが当たる。中華食については、すでにいくつか挙げたが、本家ではそう(集合)はしていないらしい(未確認)。

 そうか。

 カレーライスというのもわが国が生んだ集合食の代表例かもしれない。カレー丼もある。

 もう少し、考えてみる。
 
 ☆拙ブロ(定食関連)

 ⇒ 定食の定義(09年4月5日付)

 ⇒ 定食の定義(追記)(6日付)

 ニンジンをぐらぐら、せっせと、甘く煮てみた。

ニングラ2