集合食の2

 弁当というのはマンションのような共同住宅なのだろうか、集合住宅とも云うので、少し紛らわしいが、丼とはやはり異なり、あくまでも定食の範疇にある。(ごはん+おかず)
 あるいは1住戸とみて、「ごはん」が座す位置がその家の中心となる居室(居間)にあたるのであろうか。ごはんが右隅あたりにちょこっとあるというのはあまりみたことがない。弁当に「ごはん」がなければ、それは弁当と呼べないのかもしれない(単なるおかず箱)。松花堂弁当というのがあるが、どうも間に十文字が入った4分割同面積が原則のようである。おそらく、ごはん、おかず3ケであり、それぞれに魚、肉、野菜を配していたのであろう。もちろん4ケともおかずで別にごはんという形態もあり、この場合は4分割に四季をあらわすこともできた、それぞれの旬のものを同時に揃えることは叶わないから、それに模した工夫をしたのだろうか。中には四段、五段重ねとお重並みの超高層弁当もある。
 卑しいというのか、ずっと、駅弁のサイトを眺めている。駅弁のホームページである。社団法人日本鉄道構内営業中央会と、少し固い気もするが、幕の外に居るわたくしが出る幕でもない。その他にもたくさん駅弁(当)サイトはあって、食べたつもりですっかり充ちている。
 駅弁なのに丼というのもあって、旬ということであれば、「ゲゲゲの鬼太郎 風呂茶漬け」か。お茶漬けだからお茶が必要である。以前、鉄道博物館でみかけた駅弁に付き物のお茶器を撮ったものである。只今はよほどのことがない限り、みることはない。

鉄博に展示されていた茶器]

茶器1 茶器2

茶入れ2

 蓋上面(赤丸部分)には、おそらく、器を車外に捨て(投げ)ないでください旨、注意書きされていると思う。そういう時代であった、なんでもかんでも外に捨てていた、列車の中からも、家の中からも、今はそういうことは少なくなったけれども、中に溜めてしまう困ったことが起きている。経済も社会も人も、そしてゴミも内向である。
 松花堂も1コあって、やはり正4分割、ごはん+3(魚、肉、野菜)と思ったが、肉ではなく、ガンモドキのようである(吹き寄せ弁当〜なつ)。
 
 近頃暑いので、さっぱりできそうな丼をいくつか考えていた。丼というよりも只のメシにふりかけと同じである。ご参考までに。

[丼もどき]

丼愚案