「糸 冬」

 1年365日でも終えようとしない「糸 冬」(絡む糸のままの冬)。 始まるということは終わりが必ずあるはずだ。だが、終わらない戦は何億分の糸が絡むように、また冬を迎えた。
 お互いの犠牲が大きいのは十二分に分かっているはずなのに「終わらない」。この先、一本一本、解すのに、どれだけ時を刻むのだろうか。長ければ長いほど、より深く民の心に傷が刻まれる。