ズッキューリ

 夏野菜という表し方はいつ頃、どなたが言い出したのであろうか?それとも、もともとそう謂われていたのだろうか?そこのところが分からない。わざわざ、夏を冠(かぶ)せることによって、例えばトマトは夏ですよ、ナス(※に喰わすな秋茄子もあるが)も、Pマンもそうですよと、今では年中マーケットに並んでいるモノばかりだから、そのことを教えるつもりなのだろうか?であったら、年中、作らなければ良いことである。自給自足でなく時(季)給自足で十分ではないのだろうか。
 昔は野菜といえば、その季節のものしかなかったから、わざわざ、(季節を)注釈する必要はなかったように思う。漬物というのは、そういう限られた季節性の中から生まれた一頭の食であると誰もが認めるであろう。特に?冬野菜?の漬物は深雪によって固く閉ざされた食卓において、また、そうでなくても野菜の少ない冬のご馳走であった。では今はというと、漬物も右肩が下がっている。「全漬連」(全日本漬物協同組合連合会)のサイトから漬物の生産量に関する資料を借用する。なお、出典は(社)食品需給研究センター「食品産業総合動態基本調査」とある。もちろん、バブル崩壊リーマンショックとの関係は今のところ解明できていない。漬け方(製法)別にみると醤油漬が他を圧倒している。バブルでもって忙しい方々を中心に手軽にできるということで浅漬が受けていたが、96年に逆転している。その醤油漬にも野沢菜(おおざっぱに野菜刻漬とする)時代(98年まで)とキムチ時代(03年がピーク)という栄華と衰退がみてとれる。見逃してはいけないのが「らっきょう」「しょうが漬」「福神漬」であり、牛丼に紅ショウガ、カレーに福神漬けかラッキョウという安定感がしっかりと着いている。

[漬物の生産量](左は全体、右は漬け方別)

漬物全体図  糠漬ピンチ

[冬ナガ・冬ソナ効果]

冬ソナ・ナガ

[壷漬けの場合もある]

微妙な漬物たち

 どうでもよいが何が好きかと問われたら、白菜と、わたくしは答えるであろう。(以下、ダイコン、カブ、スグキ)また、カレーにはラッキョウと決めているが、うっかりして、今手許にない。


 麓から届いたズッキーニとキューリを小口に刻んで塩もみした。漬物ではない。それは市販と聞いたが、紫蘇の実の塩漬けを添えている。シソ自体も夏であり、漬物である。向こうにあるのはトマト、小皿の左側にぼそと白い棒があるが10センチほどのタバコである。だから、トマトはミニ(1インチほど)である。多くを一昨々日からことことしているカリーに入れたが、勿体なく想い、少しそのまま食べることにした。

[ズッキーニ&キューリの塩もみとトマト]

 ズッキューリ100805


 わたくしが只今ゐる処はまっ平らであるから、今夕は収穫したばかりの夏野菜のように四方八方から?夏?花火が色取り、耀いているのが遠見できて(呑)。