畳二帖・米一俵

 所用の帰りに、中高老の小ぶりな方がふ〜ふ〜歎いている。畳を入れ替えている最中である。
 この齢には酷(きつ)くてねぇ、ふ〜、と、一帖で30キロぐらいあると教わった。現在(いま)は一帖数キロの畳もあるそうだが、稲藁のものは重たい。その時点で、2枚(帖)運んでいらしたから、俵ひとつ分ですねと、余計なことを言ってしまった。

 ああ、ふう〜。
 
 おそらく、残り4帖分なのであろうか、それでもって一石一城を支えていらっしゃる勘定となる(一石≒二.五俵≒六帖)。もしかしたら、旧いのをとり祓ったあとなのかもしれない。

 気温はそうでもないが、湿気が厚くて重い、そういう夕どきのことである。

[きたないが、畳表]

畳表