BITTER GOUT(GOURD)

 この二週間は風邪でない日のほうが少ない。より丁寧に示せば、一度引いて、治って、二たび引いたということであろうか。もう少し詳しく記せば、過月末に患って、本月始めに一度建て直し、今週初に、また、ぶるる、という状態である。葛根湯が一包しかなく、焦ったけれども、普段温いお湯にしか入ることができないのに、とびきり熱いのに蒸されて(汗)、首にバスタオルを巻いて、厚着をして、寝て、汗を出し、出かけることになっていた8月30日には帳尻を合わせたつもりであったが、そう甘(うま)くはなかった。南斜面の山麓は日中暑くて、夜半冷涼という日較差の大きい気候的な特徴があるから、なおさら、風邪には良くない。そのような場所にいたものだから、治りが良いはずもない。そのかわり夜の空気も風も良いので、治りに悪いわけでもない。そういう中途半端な状態のまま、江戸に戻ったことが、やはり、もっとも悪かったのかもしれない。ゴムや漆の木が削られると、涙のかわりに汁液を流して、自らを護るように、わたくしが、都くだりの最初にしたのは菓子パンを貪り、汁液を流すかわりに、甘(あま)みをたっぷりと体内に流し込むことであった。コンビニでいくつも、求めてきたけれども、気がつくのが遅すぎる、結局、塩キャラパン以外はすでに体を通過中である。

[塩キャラパン]
塩キャラパン1

[塩キャラパン with Santaさん&Goyaくん]
塩キャラパンwith

 その塩キャラも流し込んだ、決して、美味しいとは思わないけれども、琥珀に染まったBITTERな舌にはちょうど良いのかもしれない。(風邪を)早く治したいと思っているけれども、治せば、また罹るという想いもある。
 ただし、わたくしは標題については煩っていない。