琉球留記?〜那覇での忘れ物をとりに

 1年半ぶりに那覇を訪れた(7月2〜11日)。最初に断っておくと、この10日間、9日の夜にぱらぱらとした一瞬の雨に遭っただけで、最低気温はほぼ28℃、最高は30〜34℃の好天に恵まれた。もちろん、暑い。山羊料理屋さんの女将さんが今年は梅雨も前半はなかったけれど(雨が降らない)、後半はその分を取り戻し、おつりが来るほど降ったと仰言られ、同時に、集中豪雨の続いている九州のことを気遣っていられた。常連客のお一人で、前回、古酒をいただいたNさんも、今年の夏は、クマゼミが鳴かないと、(猛暑の気配なのに、おかしいと)不思議がっていた。9日にお会いした夜、ようやく鳴き始めましたと、安堵した表情であった。
 まだ、もちろん明るい那覇空港に6時過ぎ、ユイレールで牧志駅まで向かい、宿にチェックインをすると、「すぐ」に山羊料理屋さんへと、徒歩3分の場所にある。常連客がひと通り、お帰りになられた時間でもあり、まだ、観光シーズン前のためなのであろうか、お客さんは他にいなくて、しばらく、女将さんと差しでお話しできた。何よりも、お元気であるのが嬉しい。歯を治していてね、右奥の一本はまだ、仮歯だよと、そのあたりを指でさして、以前もってきて、おいしいと「評判」だった「いぶりがっこ(個包装)」は無理かなぁと、(小声で)また持ってきましたというと、左側で食べ(かじり)ますよ〜と、今度は、逆側あたりを指した。笑顔が素的である。もう、40年近く、商いを続けていらっしゃる。今日(2日)から毎夕〜夜、ここへお邪魔することになる。女将さんの右の歯は最終の夜(10日)には戻っていた。
 明日(3日)から前回、果たせ(訪れることができ)なかった場所を那覇市内が中心になるが、忘れ物を取りにいくように、訪ねるつもりでいる。
[10日に訪れた玉陵(たまうどぅん)近くの県立博物館〜3月31日に閉館]
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 ここ(博物館)は、もう、戻ることのない忘れ物になってしまった。何度か訪ねた首里城の帰りに寄ろうと思っていたが、果たせないままであった。新しい博物館は新都心おもろまちに移転、11月1日、お披露目と聞いた。旧博物館は、と思い、電話すると、もうなくなるらしい。もともとは、首里城の中核施設の一つである中城御殿跡、このことは、玉陵のことを記す際に、ふれたいと思う。
新博物館サイト沖縄県教育庁文化施設建設室)
 忘れ物の琉球旅は始まったばかりである。