中空(hollowな夜)

 運良くというのか、偶然ということなのではあるが、また、今日と明日という単に人間が都合よく区切っただけのことである時間の境い目でしかない(時)点付近に、暗い夜道を歩いていて、何気なく空を見上げると、東から南の方角に向けて、それほど高くない位置にぽっかりと、宇宙の果てから地球に向かって、放たれた弾丸が何年、何百年、何万年・・・かかったのかまで分からないけれど、ようやく到達して、その(弾)頭の部分がまさに地球圏内に入りかかろうとしているような形のように見えるお月様の、そのすぐ左斜め上方、水先案内人のように比較的明るく輝く星を見つけた。 (火星か)、と思ったけれどもそれはもうないはず。確か、2年後の再会に向けて、今は、わたくしたちから遠ざかっているはず。(拙ブロ「月火」(05年10月19日付) と、思い立って、天空を360度見回してみると、もう、星座たちは様変わりしていた。あの分かりやすいオリオン座が姿を消し、換わって、北斗七星(東北東に)、カシオペア座(北北西に)がお目見えしていた。そう考えると、もう、季節は冬から春に移っていても、何の不思議もない。わたくしの観察眼では、どうにも覚束ないので、戻り、星座観察で検索し、下記のソフト(Stella Player)をインストールして、 Midnight Tours−星空散歩− を楽しみながら、夜空を確かめている。(面白い!が、最近移行したFirefoxでは動かない)
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 木星(JUPITER)だった。この惑星の生みの親(モチロンそうではないが)、ジョヴァンニ・ドメニコ・カッシーニの生年月日(1625年6月8日)と歿年月日(1712年9月14日)のそれぞれ午前零時の中空を眺めてみた。生年は西に木星が認められるが、月を見つけることができない。では、と、歿年を見ると、ほぼ満ちている月と木星が南の空に、今ほどではないけれども、「やぁ、こんばんわ」程度の会話ができる距離にあった。(ただし、東京からの視点だけれど)
 本日はここまで。しばらく、夜空を楽しみたい。060319-20

 jo vie en