はばかり(トイレ考)

 常々、思っていることの一つにトイレのことがある。わたくしは、建築家でも、設計家でもないけれど、憚りながら、書く。
 トイレといっても家庭にあるのではなく、不特定多数が利用する、例えば、公共施設とか、ホテル、遊園地、高速道路のパーキングエリアなどにあるトイレについてである。わたくしが気になるのは、どうして、トイレ(全体)の面積は男女ほぼ同じなのだろうかということである。
 仮に♂用♀用が同じ面積であるとすれば、当然ながら淑女用の方が1人当りに要する広さが♂用よりも上回っているので、定員も紳士用に比べ少ないという想像がつく。とはいえ、中々、淑女用トイレに入って観察というわけにはいかないので、実際に見てはいないが、長野県が田中知事の指示で?実施している「トイレの長野モデル指針」の資料に紹介されている例を見ると、おおむね♂用の方が多いという結果になっている。
 1人当り面積と1人当り利用時間を考えれば、回転率も淑女用の方がはるかに悪いはずだから、混雑するのが当たり前であろう。やはり、設計の段階で、左右対称の安易なトイレを造るのではなく、淑女用の方をより広く取るべきだと、駅やデパートで通路まではみ出して並んでいる淑女方を見るたびに、考えさせられる。

http://www.pref.nagano.jp/jyuutaku/sisetu/hp/pdf/naganomo.pdf"http://www.pref.nagano.jp/jyuutaku/sisetu/hp/pdf/naganomo.pdf