EYE_CONTACT、ASHI_CONTACT
街へ出ると、想わぬことに出遭い、そして、教えられる。
(1)
もう、二ヶ月も前、9月末のことである。まだ、暑かったとも記憶している。小径を歩いていると、向こうから自転車に乗ろうとする小学生の女児がわたくしの方に車ごと突っ込んでくる、顔は隣りを並行して小走りしているともだちに向いていて、おしゃべりに夢中のようで、わたくしにまったく気がつかないままなので、少し、あわてた。
ようやく気づいて、ハンドルを切り、除けようとした。
(きをつけようね)程度のつもりで、一瞬だけ目を見ると、向こうも返してきた。ぶつかったわけでもないし、お互い、言葉はない。
すれ違いざま、小さな会話が聞こえてきた。並走していた方が自転車の方に、
「眼を見ないほうがイイよ・・・」と、そのあとは聞き取ることはできなかったけれども、(ああいうオジサンがアヤシイから、眼(ガン)無視しなきゃぁ〜、ダメだよぉ〜!!!)と続いていたのだろうか。背広・ネクタイ姿でも職質に遭う人間(こういう日もある09年4月12日付)であるから、それ(アヤシイ)は公的に証明済みで、ともだちの判断は正しいと思う。
「メをミてハナせ~怒~)」と昔、さんざん叱られたが、それが間違っていることも証明できた。
携帯やネットには不審者出没情報がたくさんでているから、たまには確かめようね。オジサンも(不審にならないよう)気をつけるね。
(2)
歩道というのは狭いもので、車道より幅広のそれを歩いたことは(おそらく)ない。
?いたっ?
町田を訪ねた際のことである。アキレス腱と踵(かかと)の中間部分にゴツンという音が響いた。それが、いたっ、である。と、前を歩いていた方が、大丈夫ですかと、振り返るので、不思議に思ったが、視線がわたくしの後方に移ったので、わたくしも振り返ると、車椅子の方がいらした。どうやら、前の人は付き添いの方で思わぬ「事故」に戸惑っているようである。
原因が車椅子に座った状態で足を預けるステップの先が(わたくしの足元に)ぶつかったと分かる。その部分に手を当ててみると、市革(バックステイ)というのか、スニーカーの背後部分の覆いが緩衝となったようで、特に痛みはなく、少し皮が剥けた程度であり、念のために足首を何度か捻(ね)じってみたが、異常もない。
前にも書いたが町田駅付近というのは存外坂が多く、歩いていたところは登り坂であったから、車椅子ごと前進するためにハンドリムを力いっぱい操舵していただろうから、その勢いを止めることはできない、急に停まったわたくしが悪い。
後ろに目はないが、背後を留めおく眼は必要であると教えられた。
出遭いは街にあり、そこでモノゴトを知る、教えられる。(出逢いじゃないよ)