モリダク

 いよいよ来週半ばから牛丼・めしの値下げ合戦だなぁと、只今は食べようという気はないものの、街場に出かけることがあれば各お店を覗いてみようかと思っていたら、森永卓郎さん(モリタクさんと謂われるらしい)がヨシギューだけは値下げしないでと仰言っている、というネット記事をみた。(産経ニュース)※リンク切れの場合はΩ
 わたくしもヨシギューが丼そのものに加えて紅ショウガもNO1だと思っており、だいいち、若い頃よりその味に馴らされているものだから、牛丼=吉野家を否定する資格がない。
 ただし、ヨシギューの価格を他社に巻き込まれて下げることにより、手っ取り早い方法として肉質の低下を案じられているモリタクさんであるが、他にも経費削減は簡単にできるかもしれない。店内の照明、制服の材質、人員配置、そして時給など。3社の上野駅近辺でアルバイトの時給(通常時間帯)を較べると、ヨシギューさんは1,000円以上(上野駅前店)、松ちゃんは950円(上野浅草口店)、すっきーサンは1,030〜1,238円(御徒町中央通り店)とあり、とりあえず、松よりは高い人件費となっている。(本日の各社サイトによる)よく言われることであるが、何故、自動券売機にしないのかということも含め、質以外に低く抑える方法はいくらでもあろう。来週の値下げにしても肉質を下げないといっているのだから、そういうことを一部やられているとは思うけれども、普段からやればと思う。

 《だいたい、昼飯が380円というだけで十分安いでしょ?》※最後の?については言及しない。

 モリタクさんは〆として、そう言われている。そうなのだろうか、わたくしはモリタクさんの著作を読んでいないから、単純に年収300万円だけを捕らえてみた。

 本年2月に発表された「家計調査報告(家計収支編)―平成21年平均速報結果の概況―」(総務省統計局)を覘いて、年収別の外食費(喫茶や飲酒を除く)をこしらえてみた。下記データには家庭(内食)における食料品購入費は含まれていないが、そもそも牛丼の話題であり、?昼飯が380円?という行間(自ら料理するのではなく、何処かで食べるという行為であろうという想像)から「外食」だと勝手に設定させていただいた。

[1日ヨシギュー並盛1ケ]

外食の額(09年家計)

 年収300万円で何とかギリギリ通常ヨシギュー1食分である。それ以下の層(Cランク?)にとっては昼飯が380円というのは手(口、胃、舌、咽喉)がでない、もはや、そういう時代にあると、決して、次週の値下げ競争がキャンペーン(期間限定)で終わると、考えることができず、他の牛丼以外の外食関係が低空参入(より低価格)することが眼にみえている。

 おそらく、森永さんはデフレに対する懸念を柔らかく、優しく、言い回しされたと思っているけれども、半コイン(250円)めしだってあるし、天下国家は知らないけれども(どうでもよいし)、個々にとっては出降れも悪いことばかりではない。