肩胛骨(けんこうこつ)
もう、※十年来の悩みが、標題周りの痛みであった。疲れていたり、寒い日には、左側の背中あたりが痛みだし、それによって、心臓を圧迫されているような衝撃となって、激痛が襲う。足攣りの比ではなく、腕をグルングルン回したり、例えば、電車内であった場合は、つり革でなく、それを吊り留めている支柱にぶら下がるような形でもって、降りるまで保っている。素人考えでは、肩胛骨辺りの骨だか関節がずれており、それによって、上記のような症状が起きていると、何度か整形外科を訪ねたが、「異常なし」「運動不足」で片づけられていた。
数日前、ふと、左腕を上に挙げた際、パッ〜ッコンという音がして、以来、痛みがない。これまで、どこかしらがズレていた構造が元通りに戻ったシグナルだったのかもしれない。まだ、何日も経っていないので、一時的なものなのか、「戻った」のか判断することはできないけれども、お陰で、今は、平穏な状態が続いている。(足攣りは相変わらずであるが)
以下は伝え聞いた話なので、本当なのかどうかは分からない。ある人が歩行中に車と接触して、膝あたりの関節だかなんだかをズラしたそうで、その痛みに悩まされていたらしい。ある日、手術へと、外に出た途端、再び車に接触され、あっと、思った、次の瞬間、痛みが消えていて、どうやら、二度目の衝突で、元通りになったという・・・。今の、わたくしも、その方(かた)と近い思いで、「もとに戻った」という安寧感にひたっている。
しかし、戻らないこともある。
「薬害」もそのひとつであり、つい最近でいえば、肝炎被害者についてのニュースであろう。誤解されるかもしれないが、戻るためには、特効薬が必要である。そういう、状態を余儀なくされている。
薬事というのは国が許認可の一切を掌握しているという点では、国に全ての責がある。ただし、仮に、国に責任があると「名言」しても、一体、誰が責任を取るのか、まったく明らかにならないだろうし、今後も、明確になることはないのである。
「国破れて山河在り」は有名な漢詩(杜甫)であるが、わたくしどもの国には「国破れ、山河果てても」、残っている化け物のような組織あるいは気配が蔓延している。
被害者の方々は、補償や謝罪(あるいは国の責任を明記する)でもって満願とは思われていないであろう、ただ、元通りになりたい、そういう気持ちを、誰が「酌める」のか。