粧芸(Chingay)

 所用で新加坡(星港)を旅している。もちろん、机上、電子上であり、心は別として、身はコッチにある(ココロも半分以上はコッチだけど)。もう、コッチは正月まで「もういくつ・・・」の段階に近づいてきたけれども、中国暦(旧暦)における正月(春節)は、もう少し寝ないと来ないようで、次年は2月7日(木曜)である。何度か横浜の中華街や神戸南京町で、その夜にぶつかったことがあり、龍の舞やら爆竹の音を肴に呑んでいたことがある。
 標題は所用の旅路(バーチャル)で知ったことである。チンゲイ〜思わず珍芸と解釈したが、そうではなかった。「仮装の技(芸)」(Art of masquerading)ともいわれる。※「チンゲイパレードについて」(財団法人自治体国際化協会[CLAIR]シンガポール事務所サイトより)
 正月明けの最初の週末がその日に当るようである。来年は2月16日(土)、もちろん、お祭であるから前夜祭も附いている(15日)。どうやら「Chingay PARADE OF DREAMS」というのが正式な名前のようで、公式サイトには、そうある。シンガポールは8割程度が中国系の人たちで占められるが、他に、マレー系、ヒンズー系の人々も住んでいるから、正月も3度(西暦を加えると4度)あり、楽しそうである。チンゲイはその中でももっとも賑わうのであろう。わたくしが横浜や神戸で体験したようにアチラコチラで響いていた爆竹が、72年に星港(シンガポールの別称)の市街地で暴発し、死亡者がでてしまったことから、同政府は爆竹の使用を禁じ、翌年、(爆竹にかわる「華」として)チンゲイが創(はじ)まったと、上記公式サイトにある。決して、喜ばしい創まりではない。また、チンゲイそのものは、マレーシアのペナンで19世紀末に創まったともあり、これをヒントに当時のリー・クアン・ユー(Lee Kuan Yew)首相が発案したものとも書かれている(ABOUT CHINGAY〜公式サイトより)。
 今年(07年)で35回目になるのであろうか、日本からの参加もあり、90年に「だんじり」が初めて参加し、以降、毎年ではないものの、94年「博多どんたく」「阿波踊り」、96年「いか踊り」(函館市)と「さんさ踊り」(岩手県)、99年には「エイサー」も参加している。98年の「伊賀忍者」は是非見ておきたかった。(「シンガポールの政策(2005年改訂版)」〜32頁〜CLAIRより)来年は36回目(計算が間違っていなければ)、3と(+)6で(※3×6=18で、1+8で、※2008年2月16日で=[0=2+0+0+8]+[9=2+1+6])、華人系の方(かた)が好む数字でもあり、なお、いっそうの賑わいになるのであろう。