豆(ちょっと)休み

 11日(木)の夜、所用の帰りに「まめや」さんへ、うかがった。まだ、開店前(本来は18時以降)であったけれども、入れていただいた。この日は、(わたくしの)過去3回の訪問歴と異なり、他のお客さんも、次々といらして、いつのまにか、ほぼ満席という状況になっていた。3時間ほどで、お暇した。少食なので、スーチカのみの注文、突き出しの小芋の煮っ転がしは、ラフテーづくりで取り残された煮汁を利用されたそうで、たいへん、おいしく頂いた。相変わらず、泡盛をチビチビと水で割って、呑み、時々、お二人と会話を交わす、そういうことでもって、3時間は短いようでも、ゆったりと経過しているので、存外、そうでもない。また、お二人との距離もある。といっても、実際のことではなく、わたくしの頭、心の中では、いまだに、渡嘉敷のまめやさんであって、その感覚が抜けていないものだから、空間的な彷徨の中に迷い込んで、時間という感触を忘れてしまうからである。その意味では、これからも、距離があっても良いのかとも思っている。そこにいらしたお客さんはどうなのだろうかと、ちょっと、ちょっかいを考えると、皆さんやはり、神楽坂ではなく、渡嘉敷に馳せている、そういう想いではないかと、周りから聞こえてくる会話に傾けるでもなく、流すでもなく、同じような距離感でもって、そこに居た。
 「おそらく、渡嘉敷には行きませんけれど」、と、明後日からの旅行には、まめやさんは入っていない、ここにあるのだから。