観光力(カンコウカ)

 標題は、週刊ダイヤモンド07年7月28日号の特集にある「初調査!都道府県別ランキング」の試みである。結果から示せば、1位北海道、2位長野県、3位静岡県、4位兵庫県、5位東京都・・・45位佐賀県、46位高知県、47位徳島県ということであるそうだ。え〜え〜えっ!と思われる方も多いであろうが、そういうことらしい。ちなみに、沖縄県は36位である。(-_-メ)
 まず、その算出方法を記すと、以下の項目ごとに全国平均値との乖離を、[各都道府県の数値÷全国平均値−1]により算出。観光力ランキングは都道府県ごとに全13項目のポイント(上の乖離のことである)の平均値で順位をつけた、とある。そして、項目とは、?宿泊観光入込客数?登録ホテル旅館総客室数?観光ボランティアガイド数?世界遺産?国宝建造物ほか?国立公園・国定公園?温泉湧出量合計(自噴+動力)?温泉地宿泊施設収容定員?ゴルフ場ホール数?博物館・美術館?動植物園?遊園地・テーマパーク?スキー場である。
 13項目をみて、まず思ったのは、未だに、ゴルフ、スキーかということであり、ゴルフでいえば、北海道、長野、静岡県とも全国値を上回っているほか、千葉、茨城、栃木、兵庫などが観光力の一要素として浮かび上がってしまう。スキー場に関していえば、それはないよと、南国が一斉に兵庫県広島県を除けば西日本(関西以西)はマイナスばかり。しかも、(スキー場が)ある都道府県とそうでないのでは差がありすぎるのも難点である。総合1・2位の北海道、長野はここでずいぶん稼がせてもらっている。当然ながら、沖縄はゼロに決まっているので、不利。その沖縄には世界遺産があるけれども、母数が少ないので、全体的な浮揚には効果がない。博物館・美術館及び動植物園は、むずかしいかもしれないけれども、入場(入館)者数であらわしてほしかった。旭山があるから、北海道はもっと評価が上がるだろうし、沖縄も、チュ(美)ら海で・・・。遊園地・テーマパークだって、と、千葉県にも言いたいことはあろう。?を宿泊入込客数にした点は、ああ、そうだよねと思うけれども、できれば、?を客室でなく収容人員にして、年間の稼働率(どれだけ泊っているのか)にしていただければ、とも思う。単純に?÷?×365日を計算してみたら、北海道はマイナス0.25(対全国値)、部屋数は多いものの、すべてのホテル・旅館がうまくいっているわけでもないということになってしまった。
 全体に、この観光力はハード(スケール)に依存していることは分かるけれども、それを「パワー」と評価してしまってよいものか、↑にも書いたが、集客数であるとか、あるいは、海や河川の水質、または定住人口当たりでは、といった視点が付加されていたらなぁと、個人的に思っている。
 とりあえず、沖縄36位、徳島県47位というのは、県人ではないけれども、最近、訪ねたばかりの身としては、寂しい限りである。もちろん、同誌も指摘していることであるが、「海がきれい!」「オイシイ(~_~)」「やさしい人ばかり〜ぃ」といったような「感想・実感」が数値化できれば、このランキングもかなり異なった様子となるのであろう。
 ちなみに、この特集の次頁に「全国土産物売れ行きランキング」があって、ナンバーワンに「白い恋人」があるのも今となっては、何だかね、となってしまっている。わたくし的には、「呑み」系がないのが残念であるけれども、第7位の「さつま揚げ」に一票というところか。お土産あるいはお遣い物は、第一に日持ちというのも求める方の条件にある。相手にその日のうちに渡すことができるとは限らないからである。したがって、どうしても、日持ち(消費・賞味期限)が気になる。そこらに、作る側と買う側の間に予期せぬ符牒をもたらした理由があるのだろう。作って、すぐ、買われ、求めた人は、すぐに食す、あるいは、店から、日頃お世話になっている、お宅をすぐに訪ね、「生ものですから、お早く、お召し上がりになってください」ということであれば、誰も、そのようなことを気にしないで済んだ。
参考1(消費期限と賞味期限の違い)※分かりづらいけど厚生労働省の指針
参考2(白い恋人の関連記事)※では、法的に何が問題なのか、よく、分からない、わたくしである。
 以下、記事の引用。(BNNサイトより
 《札幌市保健所の柏原守食品指導課長は、問題点を次のように指摘した。
 「焼き菓子である『白い恋人』は食品衛生法上、賞味期限を付ける必要はない。しかし、石屋製菓が『白い恋人』の賞味期限を4カ月としている以上、賞味期限を延ばすことは許されない。賞味期限はメーカーがさまざまな保存条件などを調べた上で自ら設定するものだが、油脂分の変化(劣化)の有無や微生物の増加量などを調べ、消費者から説明を求められた場合の根拠となるものが必要。『白い恋人』の中には賞味期限を5カ月、6カ月に設定しているものがある。賞味期限を4カ月と決めた以上、4カ月を守るべき。石屋製菓の製品が直ちに健康被害に結びつくことはないと考えているが、衛生管理に対する会社全体の考え方が不十分だった」
※法律が不十分ではとも思うけれども、未だに、どれがどうなの、ということが、分からない、難解な法律である。