おひとり様612万円です

 昨日、今日と各ニュースで国の借金について言及、必ずというのだろうか、実感しやすいからという理由なのだろうか、国民1人当り「いくら」という表現になっている。一体、いつ借金したのか納得のいかない「国民」は、わたくしのみではないだろう。05年3月末時点で781兆円余、これに地方や特殊法人の分を加えると、1000兆円になるらしい。したがって、標題「おひとり様」の額は800万円ぐらいにハネあがる計算である。金を借りているということは、金を貸している存在がない限り、バランスがとれないのが普通の考えである。それでは、「わたくしたち」は800万円もの借金を誰に返したらよいのだろうか。財務省の報告をみると、借金の8割は国債によるものとある。国債とは国が企業や機関投資家あるいは個人(国民など!)にお願いして借金するものであるから、いささか感情的にあらわせば、わたくしたちは、借り手であると同時に貸し手でもあるというなんとも不可解な位置にいる。もっとも、国債の所有者の大半は金融機関であるから、わたくしたちは近い将来増税でもって、借金のかわりとし、国に納め、国はわたくしたちにかわって、金融機関(など)に弁済することでもって、完結する…でも、金融機関は国から借金しているし…、もう訳のわからない構造となっている。これでは、仕組み自体は、庶民(年貢)→幕府(←ワイロ)→商人(アキナイの許認可)という歴史の積み移しでしかないのかと、ただ、額だけが増えているという現象でしかないのかと、↓の途方もない「0」の数を眺めているしかない気分になってしまう。

1000000000000000  センチョウエン  (賤腸炎

 地域通貨という動きがある。これにも長所短所はあるけれど、なによりも、貨幣=仕事、モノの実態に対する価値というのは、下手をすれば、世の中全て金次第につながるところがある点が気がかりではあるが、上記、おひとり様いくらと、自ら(政治家、官僚、ほか)の責任(放蕩)を抛っておいて、わたくしたちに圧し付けてくる限り、対抗手段として、必要なのであろう。
 わたくしにも個人的な借金はあるが、これにくわえて、標題の分(プラス200万円か)まで背負いこむ財力も、甲斐性もないので、この拙ブログをもって、支払免除をお願いしたいところである。

日本経済が破綻するまで動きつづける[リアルタイム財政赤字カウンタ]…借金地獄を刻々と、かつ、冷静(COOL)にカウントしている
http://ueno.cool.ne.jp/gakuten/network/fin.html
財務省国債及び借入金並びに政府保証債務現在高(平成17年3月末現在)]http://www.mof.go.jp/gbb/1703.htm
国債ハンドブック2005]※国債の所有者が分かる(62頁)http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/jgb_guidebook2005j.pdf