韃靼海峡

「あ」という詩(うた)もある。「?」という返事もある。今日は、そういうことしか、考えられなかった。

 旧友岡田和也氏からの私信が脳から離れない。

 昨秋は、お会いできずに残念でした。神保町の居酒屋「酔の助」に高校生から年金生活の方まで歳も仕事もさまざまな30名近い方が集まってくださり、格式ばらずに飾らない人間くさいとても温かな交流のひとときを過ごさせていただきました。翌日の授賞式には露文の先輩がたくさんおられました。井桁先生は用事ですぐに去られてしまいお話しできませんでしたが、二次会では、向かいが松谷さやかさん、隣が三木卓さんでした。三木さんが戦後満洲から引き揚げてこられたときのお話をラヂオで伺いましたと言うと、驚いておられました。それから、多和田葉子さんが群像新人賞を受賞したときに選考委員として「かかとを失くして」を推されたとのことでした。短詩の話になり、私は無題と思っていた安西冬衛の1929年の一行詩「てふてふが一匹韃靼海峡を渡つて行つた。」に『春』という題のあることを知りました。 

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